かんのむし(疳の虫)と古くから言われている症候は、体が弱く神経過敏で扱いにくい子供の総称のように使われている。
顔相や体格で望診する際には、
・鼻根部に青筋がくっきりある
・色白
・まばたきが多い キョロキョロ落ち着きがない
・逆に視点が一点視して神なし (ボーっとして何も見ていないかのよう)
・唇がやけに赤い ないしは血の気が薄い
・お腹がぽっこりしている
・臍両側部の筋肉が強張っている
・心下鳩尾部が凹んでいる
などを私は注意して観察しています。
バイタルサインとしては、
・腹痛しやすい
・食欲に波がある
・鼻血
・寝汗
・便秘や下痢軟便
・掌や足の裏がポカポカしやすい
・落ち着きがない
・夜泣き
・眠れない
などを注視しています。
子供は成長過程にあります。
大人と同じ体の状態だと過信しない事が重要なのです。
やたらと動き回っているのは元気モリモリというよりは、自分を上手に制御できず止まれないぐらいに思っているほうがよいでしょう。
大人でも疲れれたらイライラしやすくなりますし、限界がくれば泣きたくもなります。
その臨界点が子供は低く、日常的に限界点に達します。
その姿を大人が見て「かんのむし」だと言っているのではないでしょうか。
血管が拡張するのは、酸素や栄養がもっと欲しいからです。
それでもエネルギー源である栄養や酸素が充実した血液が流れてこなければ青筋となります。
まさに虚弱ゆえの「かんのむし」。
対策は漢方なら「気」「陰」の相補剤を。
六経で表現すれば「太陰証」の養生薬を継続するプランを僕は立てます。
つまりは、
後天の「精」である「脾胃」や「肺」をしっかりと丈夫にする方針を基本に、さらに虚弱傾向であれば「腎精」を補す治療を計画します。
要は、
より体をより丈夫にするための方法をとることで、自然と「かんのむし」が良くなってくるのです。
暴力的だったり、眠れなかったり、弱いがために激しい反応がでるというのが子供です。
その前兆が顔色や、汗や、お腹や、ウンチ、おしっこに現れるのです。
体はサインを発しているのです。
アトピーにせよ、喘息にせよ、アレルギー性鼻炎にせよ、中耳炎にせよ、しょっちゅう風邪ひくにせよ、おねしょ(夜尿症)やおもらし(遺尿症)にせよ、まさに本質的には原因は同じです。
虚弱な体質を漢方なり食養生なりでサポートする事は、今日を一生懸命に生きている子供たちの健康と発育にとって、肉体面だけなく精神面にもとても良い事です。
子供の視野や可能性、将来を広げるお手伝いにもなるのではないかというのが持論です。
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鼻根部の青筋 かんのむし
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