GOブログ

治療方針

お薬、漢方、健康のお悩み
お気軽にご相談ください。

046-261-1380

10:00〜19:00
定休日:日曜・祝祭日

メールでのお問い合わせは
こちら»

  • Twitter
  • Facebook

漢方たなうぇぶ>GOブログ>女性に多い「がん」 漢方でとらえる予兆 その2

女性に多い「がん」 漢方でとらえる予兆 その2

平成22年度女性の部位別がん死因、1位大腸がん、2位肺がんと、女性に多い「便秘」について関連を漢方の生体観をもとに以前当ブログで書きました。その内容はコチラ
次に平成22年度の女性部位別のがん死因は、3位胃がん、4位乳がん、5位肝臓がん、6位子宮がんについて、漢方の生体観をもとに色々考えてみたいと思います。
胃がんや子宮がんに関しては昭和40年よりほぼ同じ死亡者数で変わりはなく、乳がんは6倍、肝がんは3倍も増え、多様化の一途を辿っています。
胃と子宮への負担は、昭和40年代より現在に至るまで変わっていないという事がいえます。
乳房や肝臓のがんが増えているという事は、そこに負担がかかる事が現代になるにつれ増えているという事がいえます。
これは、化学物質など人の営みにより急激に増えていったものとの関連を注視する事が必要かもしれません。
がんは細胞が正常に成長できなかったことにより発症する病気です。
発症した部位への酸素や栄養素の供給と、老廃物の運搬排泄が、どちらも長期に渡り良くできなかった事が発端となり、異型化していった結果として発病します。
このようなダメージが起きる原因は感染症を始め、様々な疾患との関連は当然ありますが、中長期的なストレスや消耗がメインだと考えられます。
漢方で表現すると、「正気(せいき)」という生命エネルギーが「虚(きょ)」という不足した状態と、「瘀血(おけつ)」という老廃物が停滞した血行不良状態が続いたために、がん細胞が生れ増殖してゆき発病すると考えられます。
胃、乳房、肝臓、子宮というがん発症部位に対応した経絡は「脾胃」や「肝胆」で、そこに「正気」の不足や「瘀血」があれば、必ずバイタルサイン(肉体的な兆候)が現れます。
がんが発病してからではなく、その兆候が現れた時点で早めにケアをしておく事こそが未病(予防)の極みです。
膝や股関節、足首、足の裏などの痛み、坐骨神経痛、腹痛(生理痛)、 O脚、足指のしもやけ、眼精疲労、眼痛、口舌炎、頭痛、首(甲状腺)の腫れなどは、脾胃や肝胆の経絡に現れる兆候です。
漢方薬と栄養療法を組み合わせて、全力で予防や治療のご提案を致します。
人口増加と高齢化でがんは増える一方。
国民の2人に1人は一生のうち一度は発症し、死亡原因の約30%である国民病です。
古来より、若くて発病する癌も、高齢者が発症する癌もありました。
今、増えているのは長寿になったからというのが第一なのではと思います。
病気の側や統計的な数字からフォーカスすると、もう駄目だと絶望が先に来てしまいます。
奇跡的に良くなる事もあれば、天寿を迎える事もあります。
原因と結果の間には、幾重もの要素があり、それが全て上手くいったら全ての人が救えるかというと、そうとは限りません。
心理学者のクロッパー氏が述べていたと、故河合隼雄先生もおっしゃっていました。
これでガンが治った!というケースを全てに人にあてはめる事はできないのです。
ただ可能性に懸けたい!できる限りの事をしたい!という事が大切なのだと思うのです。
病名が同じでも個々によってすべて病気の質は異なります。
一律では説明できません。
ココロの有様も、肉体の機能を高める事も、ライフスタイルを見直す事も、重篤な病気がいざ発病してからではなく、体に現れる様々なサインが出た時点から取り入れていってほしいと思います。
漢方という数千年に渡り人を観察し続けてきた医学の知恵を、ガン予防医学にも上手に利用できれば幸いです。