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薬学生の漢方製剤実習での学びと気付きをアウトプット

昨日は薬科大学5年生の漢方製剤実習に4名の大学生が来ました。
薬局製剤の実習は短時間で必要な事を終える事が可能です。
この4名との出会いもご縁あっての事。
実習スキルだけでを伝える時間にしたくはありません。
僕がこの仕事を通して出逢った沢山の方々から教えていただいた事、日々充実して生きているワクワク感、毎日気付き学んだ事を、何か一つでもお伝えできたらというのが学生実習を受け入れている私の「真のコンセプト」です!
なので薬剤師という職能を通してできる「楽しい事」や「夢」について一緒に考える時間を最も大切にしています。
まずは「大建中湯」を例に、学生さんが病院実習や調剤薬局実習で気付いた事について質問してみました。
現在、医療用(病院用)漢方薬の中で最も流通量が多いこの製剤が、どんな患者さんに使われているのか?の問いに、子宮全摘後の患者さんとすぐに答えたTさん!本当に素晴らしいです。
これは現代医療の特徴である外科医療の発展と漢方がコラボレーションした結果であり、まさに現代ならでは漢方治療といえます。
処方する医師だけでは患者さんの状態を把握する事は困難なので、薬剤師はお薬を渡すその時に患者さんのバイタルサインを質問する事が可能です。
果たして「大建中湯」で術後の後遺症である「お腹の張り」「お腹の痛み」「便秘」などが軽くなっているのか、逆に調子が悪くなっているのか?
場合によっては他に最適な漢方薬へ変えた方が良いかもしれません。
ドクターへフィードバックできるし、患者さんも我慢せず辛い症状が早く改善するかもしれません。
みんなが喜ぶ医療の形です。
副作用発現のリスクも減らせます。
漢方薬の「重大な副作用」として、「間質性肺炎」や「肝機能障害」が近年多発しています。
この2つは明らかに漢方薬の使用法の間違いであり、「誤治(ごち)」といいます。
漢方には本来診立てるべき「証」があり、配合されている生薬には特徴的な薬理作用があります。
それに則って漢方薬を選んだ時に「真価」が発揮されるのです。
副作用もなく、優れた効果を発揮するためには、漢方をもっと理解する事が必要です。
僕は学生さん達に様々な質問しました。
これはどうしてこうなるの?
なぜこれを使うの?
学生さん達は臆することなく自分なりの意見を言ってくれました。
プロとなったって分からない事はあります。
そのままにせず、自分なりの答えを探す事が大切で、それが学びや気付きとなります。
分かったら楽しくなるし充実します。
それを困っている人に伝える事ができればさらに楽しくなります。
学んだ事をみんなでシェアすれば、より幸せな世界ができます。
夢、もしくは近い将来どうなりたいか?についても質問してみました。
みんな自分なりの将来像を話してくれました。
これもどんどん変容していく事と思います。
僕が尊敬する人からいただいた言葉があります。
「夢が覚めたらまた見ればいい。何度でも何度でも。」
だれかと一度でも「どんな夢」あるか「どんな風になりたいか」を話してみる事はとても大切な体験です。
言葉を口にすると自分の潜在意識の中に刻み込まれます。
そして日々の経験や出逢いによって更新されていきます。
毎日が学びや気付きの時間となり、苦ではなく楽になります。
4人の学生さんは病院の実習を終えてから薬局実習を行っており、病院での様々な体験がすでに学生という枠をとっぱらった視点を少しずつ養っていました。
体験型の授業の真価はここにあるのだと思います。
受け入れ薬局の側が語るべきは、スキルの深層にある「マインド」です。
僕は学生さんに相対する時にも「承認」「絶対尊敬」を大切にしています。
23~24歳の頃の自分と比べると、今の学生さんはしっかりしています!
今からみんなの将来だ楽しみです。
このご縁に感謝します。

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ごう先生の独り言
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