昨日は主宰をしている薬業団体の研修会を都内で行いました。
テーマは「がん」についてです。
「がんの辞典」編集長の小澤さん。
http://www.gan-jiten.com/
ご自身もガンサバイバーで医師の船戸先生。
https://www.funacli.jp/cancer-treatment/
https://www.reborn-h.jp/
がんサバイバーのイベント主催や情報誌発行をしている、ご自身もがんサバイバーでシンガーソングライターの杉浦さん。
https://www.taka-messenger.com/
笑顔が素敵な御三方を講師にお招きしての濃密な一日となりました。
小澤さんのお話は、がんになった時「何を見直したらよいのか?」というお話でした。
私自身も東洋思想を主体として考えるのが好きなのは、様々な「視座」にあります。
治療ならば病気にフォーカスするのではなく、人にフォーカスする。
これはどんな疾病に対してもいえるのではないでしょうか。
船戸先生には、患者さんに実際にどのようなご説明をされているのか、という医療人・臨床家としてガチなお題をお願いしました。
講演会でいつもお話しているものとは違うそうで、こんな話でいいの?と先生はおっしゃっていましたが、こういうのが良いんです!
突然のお願いにも関わらず快くお引き受けくださいましてありがとうございました。
杉浦さんのお話と歌は、どうやって自然治癒力が引き出されていったのか、自分が変わっていったのか、というご自身の体験談と学びを、がんサバイバーのイベントを通して知り合った方々の実例を、ご自慢の歌声をはさみつつ、お話くださいました。
どのお話も、今日から患者さんたちにお話したい内容でした。
それでは「がん」のお話に、というのが普通の流れですが、
今回は変化球で「皮膚病」のお話を書いてみようと思います。
皮膚病治療 種まきしてますか?
皮膚病の治療とは、狭義の原因である、雑菌・ウィルス・炎症・アレルギー・乾燥を抑える治療が行われるのが一般的で、良くなったのならそれでいいのです。
しかし時に容易には治らないケースがあります。
漢方は原因を広い視座で考えます。
新陳代謝や修復再生の力、雑菌への抵抗力、人が生きるための生命活動である、消化吸収から造血、呼吸などの力に原因があると観て、治療の計画を立てます。
漢方は時に、もっと広い視座で考えます。
季節や気候、天体の位置、暦など。
西洋医学より極小の世界を想定することも、極大の世界を想定することも、より具体的なことも、とても抽象的なことも、さまざまな視座を持つ東洋医学が、私は好きなのです。
そんな意識をもって、現代の薬、栄養、生理を観ると、気がづくことが多々あるのも事実です。
いざ治療!と意気込みたくなりますが、治療というよりは患者さんに備わる「自ら病気を治す力」をいかに引き出せるかにかかっているわけです。
ならば「治療」というよりは「種まき」です。
今日の「種まき」はすぐには実りません。
目が出て、葉が出て、茎や枝が伸び、葉が生い茂り、花が咲き、果実が実っていくように、体を大切に手をかけて育てて下さい。