大和市商工会議所主催の「まちゼミ」にて、「痛みと冷えの漢方講座」を開催しました。
一時間の講座で漢方がどのように痛みや冷えに対処していくのかをお伝えしました。
果たして、お伝えできたのかどうか分かりませんが、ご参加のA様からは「先生の講座は色々受けていますが、大好きです。」とおっしゃっていただきました!
とても励みになります。
世の中で話題性のある内容ではないかもしれませんが、僕自身の視点で「お伝えしたい事」を主にお話させていただきます。
講座内ではお伝えしきれない事もあります。
そこでブログやメルマガでもを発信しておこうと思います。
「トラムセット配合錠」
「リリカ」
痛みに対するお薬としてよく使われている薬です。
「トラムセット配合錠」は、 トラマドールという中枢神経オピオイド受容体を刺激して痛みを麻痺させる薬と、アセトアミノフェンという詳しい作用機序が分かっていないが、中枢神経系(脳・脊椎)に働きかけて解熱鎮痛作用のある薬とが 配合されております。
「リリカ」は、痛みを感じる神経細胞にカルシウムが流入すると神経伝達し、神経と神経のつなぎ目(神経節)では神経末端から分泌したグルタミン酸が次の神経へと伝わり、神経伝達が続きやがて脳にまで伝わります。
「リリカ」は神経細胞へのカルシウムの流入を抑えグルタミン酸の放出を防ぐため、神経の伝達が鈍り痛みを感じにくくなります。
このどちらにも共通するのは、
「痛みという感覚だけを感じなくする。」という方法だという事です。
体の方からすると、体内に異常があるのだから、早く知らせなければならないと思うに決まっています。
交通事故がおきたらすぐに110番。
けが人がいたらすぐに119番。
それをしないようにわざわざしますか?
薬で痛みを抑えるという事は、体内で起こっている異常を神経を通して伝えないようにしている事ともいえ、「問題を先送りしている」に過ぎないともいえます。
それはまるで事故が起きても、けが人がいても、連絡ができない状況を作っているのと同じかもしれません。
漢方では痛みを誘発する原因に対して、 冷えていれば温める、 湿気により悪化しているのならば適度に乾かす、ウィルスや細菌なら、それを追い出すように働きかける、体力が落ちていたら、エネルギー産生能力を高める、貧血なら血を養うように働きかけるなど、最適な対応策を行います。