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夜泣き

漢方用語の一つに「煩躁(はんそう)」という言葉があります。
解釈は色々できますが、
じっとしていられない・落ち着きがない、という意味と、
苦しいのに体を休める事ができない・身の置き所がないほど苦しい、という意味があります。

夜泣きの原因にも大きく2種類に分ける事が出来ます。
一つは本能的不安です。

昼間だと分かりやすいですが、
抱っこすると泣きやむという
弱い生き物が発するサインだとご理解ください。

もう一つは肉体的にきつい・苦しいというものです。
上記「煩躁」にも通じます。

子宮から出てきた赤ちゃんは、
羊水によって守られていた所から、
地球の大気の中で生きてゆかなければなりません。
安心安全な部屋から、
どんな危険が待ち受けているかわからない大海原へ。

体の中の細胞生命体と外界とを隔てるのは、
ほんの薄い皮膚や粘膜です。

呼吸器などはミクロな視点でいえば、
外界との境が明確ではありません。

私たちが生きているこの世界は、
温度も湿度も、水分豊かな体内とは異なります。
大人はそれに当たり前に適応して生きてはいますが、
実際は生きているその事だけでも
ものすごい負担の中に生きているのです。

適応する能力が高いお子さんは苦しみを感じることは少ないですが、
適応能力が弱ければ、生きていること自体がとてつもない苦しみの中にあるのです。

だっこしても簡単には泣きやまないような夜泣きをしてしまう赤ちゃん、
ぐずって機嫌が常によくない赤ちゃんは、
自分では上手く説明はできません。
その苦しみは
ただもうそれだけで苦しいのです。

せつないですね。

お腹がすいているから、だけではないのです。
食べるだけで楽になるわけではないのです。
もっと強く育たないと体の苦しみからは楽にはなれないのです。

よく眠らないのは疲れていないからだと誤解して、
お母さん自身もヘトヘトになるぐらい
あっちこっちに連れまわしているケースをみますが、
これは逆効果です。

体力があれば眠る事も、遊ぶ事も、
何の問題も無くできるのです。
寝れる子は育つ力が強いのです!
寝れないのは五臓が弱いのです。

漢方の表現から学ぶべきものは多いです。

では夜泣きをして苦しんでいる赤ちゃんにはどんな薬を使えばよいでしょうか。
有名なところでは
「宇津救命丸」や「樋谷奇應丸」などがあります。

主成分をみれば、
牛黄や麝香などの開竅剤が主体ですので、
一時的に疲労を回復する効果と、不安を軽減するというところが主な作用です。
これは応急処置の一手だとご理解ください。

体力がないから夜泣きをするという原因からしてどうすればよいのか。

授乳中ならお母さんのおっぱいを
愛情いっぱい!栄養満点!免疫満点!に変える事が必要です。
お母さんのお疲れが赤ちゃんにまで影響しているとご理解ください。

授乳中にお母さんの体に出るホルモンの働きで疲れを感じにくくなります。
現実の半分ぐらいに疲労感を麻痺させているのです。
そうでもしなければ産後から休みなく続く子育てに耐えられるはずがありません。

だからめちゃくちゃお母さんの体は疲れている。
愛情がたっぷり母乳に出る余裕をお母さんの体にチャージしたい!
そのための安心安全な自然薬・栄養補給食品を僕はセレクトします。

すでに離乳して食べはじているお子さんなら
成長因子の多い食品や、
成長促進作用のある漢方薬がとっても有効です!

母乳改善にしろ、お子さんに直接飲んでもらう漢方薬にしろ、
飲んですぐに夜泣きが治まるというものではない。
しかし消耗状態のままでは発育成長にも、感染症対策にも、
基礎的な力が不足しているわけだから何かにつれリスクが高くなってしまう。

リスクを減らすためにもものすごく大切な事なのです。

薬を飲むだけでは良くなりません。
大人のペースで無理な行動は慎むことです。
そして可能な限り眠ることです。
昼夜問わず可能な限りです。
起きて運動したら、
その後いっぱいおっぱいを飲むなり、
離乳していたら食事を食べ、
そして可能な限りで眠ることです。
お昼寝だって大歓迎です!寝る子は育つ!

夜泣きしてしまうという虚弱さは漢方や病理学的に考察をすれば、
小児便秘や将来のアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、多動などの、
小児特有の疾患の危険因子でもあります。
川崎病などの発熱性消耗疾患も明らかにハイリスクです。

赤ちゃんは生まれた時に全ての臓器が成長しきっているわけではありません。
生まれてからも日々成長し臓器は形成してゆきます。
誤解をされている人がおりますので、
肉体的な本来の成人とは男子24歳、女子21歳です。
それまでは見た目は大人になっても現実的には発育成長過程にあります。
フルコンプリートまでには時間がかかるのです!

特に初期段階では、
内臓や感覚器、脳など成長発育にとってとても大切な時期です。

だからこそ僕はできるだけ早い段階からの対応を広く訴えてゆきたいのです。

それは、
夜泣きを強制的に抑えるとか、
むりにウンチを出すとかではない、
しっかりと成長をさせるために必要な事なのです。

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