融通の効かない「がん細胞」 核酸について
遺伝子の情報を読取りタンパク合成を行う
生命活動の基礎に必要不可欠な栄養物質の一つに
「核酸」があります。
「核酸」は、核酸塩基と五単糖、リン酸からなるヌクレオチドが
リン酸エステル結合で鎖状に連なってできた生体高分子である。
DNAや2本鎖RNAは、
対応する塩基が水素結合によって2本鎖状になっている。
DNAの状態をRNAが読取ったり、
RNA間の情報伝達も、
対応する塩基を水素結合することによる。
人間以外の動植物であっても全ての細胞の中に
この「核酸」があり、遺伝子が形作られている。
正常細胞は他の生物由来の核酸を上手に利用して
自らの細胞に有効活用するサルベージ合成という能力をもっています。
より効率良い反面、その利用にはかなりのエネルギーを要します。
かたやがん細胞は、
他の生物由来の核酸を利用する事ができず、
自らの核酸を利用するデノボ合成だけで生命活動を行います。
がん細胞を活発化させずに
正常細胞を活発化させる栄養療法の一つが
核酸を豊富に含む食事をとる方法があります。
ただし、
核酸が豊富だからといっても
なるべく近縁の動物を食べないに越した事はありません。
そこで、
多細胞動物である私たち人類と
生物種として最も縁遠い種類である
「単細胞」で「植物」であるような生物から
核酸という高分子の栄養成分を摂取する事が望ましいと考えています。