がん細胞をとても強い病原細胞だと誤解されている人が多い。
実は高等な機能をもった細胞ではなく、
発育成長力も急激ではないし、
エネルギーの産生能力も低い。
しかし、
弱い細胞だからこその利点というものがあるし
またウィークポイントもある。
そこを理解せずして、
ただ単にがん細胞を撲滅しようとするのは
戦う方法を間違っているのではないだろうか。
「戦」と考えるならば情報収集がいかに大切か。
私自身、がん対策にずっと悩み続けてきたのは
敵がどのようなものなのかが分からなかったからに他なりません。
正常細胞とがん細胞を比較して、
その特性を少しでも理解し、
「戦い方」を考えたいというのが
私がご提案しているがん対策なのです。
エネルギー産生システムの違い
正常細胞は解糖系から電子伝達系へ
1分子のブドウ糖から38ATPを産生することができる。
電子伝達系とは細胞内の発電所「ミトコンドリア」の中で行われる。
これは少ないエネルギー源から効率よくエネルギーを産生するシステムである。
しかし、十分な酸素と、その反応を円滑に進ませる様々な物質が必要とされる。
また、ミトコンドリア内では酸素と電気を利用してエネルギーを産生しているため、
ミトコンドリア自体が酸素や電気によって酸化障害を受けやすいというデメリットがある。
ミトコンドリアというエネルギーをたくさん作りだす器官のコンディションを良く保つために
抗酸化酵素の助けが必要なのです。
それを生み出すためにもエネルギーが必要なのである。
人間は脳や肉体を活発に動かすことができるのはミトコンドリアの発達にあり、
十分なエネルギーを生み出すことができる半面、
自らの細胞にダメージを与えるもろ刃の剣の面がある。
正常細胞とは、酸素と栄養が十分であって始めて機能するのである。
そのためには毎日の生命活動で消耗した細胞の回復に十分な静養も必要です。
酸素も少なく、栄養も不足、ないしは偏っている、
休みなくストレスがかかっているとなると、
正常細胞にとっては三重苦であり
本来の機能を十分に発揮することができない状態に陥ります。
対してがん細胞のエネルギー産生は解糖系によります。
1分子のブドウ糖から2ATPを産生するにすぎない。
解糖系は酸素を利用せず無酸素でエネルギーが産生される。
つまり肉体が極限にまでつらい状況であっても
がん細胞は生き延びることができるし、
地道に増殖することができる。
これは正常細胞にはないがん細胞の最大の強みである。
正常細胞とがん細胞を比較してみて、
がん細胞にとって住み難い肉体環境をつくるとしたら、
酸素と栄養をほどよく利用できる疲労蓄積の少ない、
十分に静養がとれるメリハリのある生活を心がける事が肝腎なのです。
これができてはじめてがん治療を行うための
スタートラインに立ったといえるのではないでしょうか。
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正常細胞とがん細胞の違い 「エネルギー産生システム」
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