慢性的に下痢や軟便で悩んでいる人も多い。
お酒やある種の食べ物など、飲み食いの不摂生が原因である場合は、できる限りご注意をして欲しい。
軟便や下痢が単なる水の出し入れの不全であるとはいいきれない。
僕のイメージでは、
消化管粘膜の表面を覆う粘膜細胞の生まれ変わり(ターンオーバー)が障害され、
粘膜が生まれ変われず剥がれ落ちた隙間を埋められなくなってくると、
粘液を分泌して粘膜表面をカバーする(ソフトな瘡蓋カサブタのようなもの)という治癒反応がおこる。
それがドロドロ便になる。
もっとひどくなると体液が漏れ出してくる。
サラサラの便がつづくような大腸での水分吸収も機能しておらず、大腸の通過時間も異常に早いのだろう。
ひどくなれば出血やビラン、潰瘍へと発展する。
そうなるとクローン病や潰瘍性大腸炎の領域である。
肉体疲労や精神疲労によって心身が疲弊していると非常に悪化しやすい。
疲労やストレスが過敏性腸症候群の根本原因であるといえる。
漢方薬の場合は、
体力や病気の重篤度に合わせて薬が変わってくる。
柴胡剤や五苓散、瀉心湯など少陽病の治療領域なのか、
はたまた理中湯、甘草乾姜湯など太陰病の領域なのか、
真武湯のような少陰病の領域なのか、
それとも厥陰病の領域なのか、
そして各領域でもお体の状況によって薬が変わってくるため、
この判断は決して容易なものではないと思います。
実際にお会いし、舌をみて、カウンセリングの中から充分に情報を得なければ
最適なお薬を選ぶことは困難である。
実際に会わないと薬を選ぶことができないというのはこのためである。
漢方薬だけで対応する事が出来ない事も多く、
栄養補給による滋養や、ライフスタイルの改善はとても重要です!
下痢や軟便の場合、お腹の調子が良くなると人生が変わると患者さまから教えてもらいました。
下痢 軟便
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