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治療しないのもダメよ 治療介入だけもダメよ
一般的な風邪に紛れて、新型コロナウイルスなのかを見分けるなど、医療機関でも困難です。
ちょっと風邪っぽいな、と感じてどれだけ早く治療を開始しますか?
どんな治療を行われますか?
新型コロナウイルス感染症には専用の治療薬はありませんが、だからといって治す手立てが無いわけではありません。
漢方薬の出番です!
多くの方は漢方はゆっくりと効いて長く飲むものだという認識があるようですが、数千年にわたる漢方発展の背景には感染症との戦いの歴史があり、漢方薬には急性期の対応が求められてきたのです。
漢方薬はウイルスの種類に応じて薬が変わる事がありませんので、早期診断と早期治療に適しています。
感染症は初期から、重篤化し、回復に至るまで、体に現れる症状(バイタルサイン)は刻一刻と変わります。
それぞれの時期に応じた特徴的なバイタルサインがあり、各時期に応じた最適な漢方薬があります。
漢方薬の選び方は、時間で変化する症状に、適切な薬を使うことが求められます。
文字で表現するとわかりにくくなってしまいますが、判断基準が病名ではなく症状(バイタルサイン)なのです。
漢方薬ってどのように体に効いてくるの?
どのように効いてくるのかというと、その人に備わるウイルスを撃退する免疫力を高めたり、ウイルスによってダメージを受けた組織の修復を促します。
つまり、ウィルスに直接作用する薬ではないという事が前提なのです。
感染症という病気の特性から考えると、発症からある程度の時間が経過すると、ウィルスによって体内の様々な組織が破壊されます。
だから時間が経つと傷ついた組織が多くなり、治るのに必要な範囲も広くなるため、良くなったという実感はすぐには現れません。
それが初期を逃すと回復までに時間がかかるたる所以です。
時期に応じて回復までの時間が異なる事を前提としてご理解ください。
治療開始時期が遅いからといって、治らないといっているわけではありません。
時間はかかっても治すために必要なことを全力で行うことが必要なのです。
漢方薬には副作用はないの?
漢方といえども薬ですから、副作用を心配される方がおられます。
効果の高い治療には、ぞくにいう「瞑眩反応」の発現するリスクがつきものです。
俗に云う 好転反応です。
以前は、良くなるのに好転反応など起こるはずはない、と考えていました。
むしろ、治療家の選択した方法のミスである誤治(ごち;誤った治療)によって健康を害する反応が出ているものだと考えていました。
この問題は、今後も解明することが難しい問題だと思います。
例え「誤治」であったとしても、健康を害するような反応が起こらないように最大限の注意をはらったスキルの確立が求められます。
長年の研究で「暝眩(めんげん)」を防ぐ秘訣を編み出しました!
漢方薬は基本的に治療法を誤らなければ副作用のような不調は現れません。
しかし、急激に治す反応を発動すると、個々の能力の限界を超えてしまい「暝眩」が発現してしまう事が想定されます。
急に全力疾走をしたら、呼吸は乱れ、心臓はバクバクし、筋肉を痛めてしまいかねません。
走った後はひどい筋肉痛に悩まされるでしょう・・・。
日頃準備ができていない人に急に負担がかかると、その後はボロボロになってしまうリスクが高いのです。
私は一度でもご相談いただいたお客様には、初めに漢方薬だけの治療をご提案することはほとんどありません。
「暝眩」を防ぐためにも、病気になりにくく悪化しにくい体を作り上げるためにも、「カタボリック防止策」をご提案するように努めております。
暝眩(めんげん)は「カタボリック反応」
1990年代に確立された「手術」の後遺症を防ぐ方法に「カタボリック反応」を防ぐ栄養療法があります。
「カタボリック」とは日本語で「異化反応」といい、肉体を構成する成分を自ら分解して栄養を生み出すプロセスです。
「異化」は「同化」とともに、常に体の中で起こっている生命活動です。
本来は古くなった肉体を分解して、新しい肉体を作り、できるだけ良い体を保つための基礎的な生理現象です。
しかし「活動消耗」や「栄養状態」のバランスが急激に乱れる「病気」になっている状況で、急激に回復を促すと「異化」が急激に進む場合があります。
特に、疲労やストレスなど消耗が激しい時に、栄養が足りない時や食欲が著しく低下している状況で、回復力を促すと「異化」が進みます。
その結果、肉体を自ら次々へと分解(破壊)するという結果がおこるのです。
膠原病(こうげんびょう)も
きっかけは「カタボリック反応」
膠原病は結合組織疾患(真皮・靱帯・腱・骨・軟骨などのコラーゲン組織)・自己免疫疾患(アレルギー)・リウマチ性疾患という特徴のある病気ですが、自己破壊(分解)に伴い炎症を生じ、組織が変形し機能異常を来す難病で、
「異化亢進」(カタボリック促進)と「同化不良」(再生修復不良)が特徴です。
治療とともに異化を防ぐ事が様々なリスクを減らします
右を立てたら左が立たなくなる。
左を立てたら左が立たなくなる。
これからはこのような事がないようなプランニングが求められます。
漢方薬での治療も、現代医学においても、鍼灸や整体などにおいても、治そうとすればするほど、「カタボリック対策」を取り入れるべきなのです。