25日(土)の夜8時から神奈川県大和市の休日診療所の当番だった。
行ってみるとものすごく風邪をひいている人が多いのに驚いた!
特に多かったのが吐き気と腹痛下痢を伴う胃腸にくる風邪だ。
今、この手の風邪が大流行している。
具合が悪くなったら病院に!というのは鉄則のような感じがするが、
この手の胃腸の風邪を治す薬はない。
とにかく吐いちゃって食べる事ができないから吐き気止めの坐薬が処方される。
それで吐き気がおさまってから整腸剤や、腹痛が激しい方の場合は痙攣止めがでる。
子供も大人も、この風邪にかかっている人が多かった。
当店には咽の痛みを訴える風邪のご相談の方が断然多いので、
ここまで胃腸の風邪が流行っているとは思わなかった。
受診された患者さんの多くは病気に対する対応法をわざわざ誤っている方が多い事に驚いた。
気持ちが悪いのにやたらと何かを食べさせようとする人や、
風邪で具合が悪いというのにお風呂に入ってくる人など、
ドクターも私も同じ様な質問を何度も受けていた。
また、原因の菌は何だ?という質問も多かった。
それを知っても治す術はない。
早くよくなるにはどうしたらよいのか。
気持ちが悪くなったり、吐いたり、下痢したり、腹痛になったり、
といった胃腸にくる風邪をひいた時には意外かもしれないが、実は漢方薬の風邪薬の方が
よっぽど効果が高いと私は思っている。
漢方は風邪の性質を重視する。
例えば、
胃腸症状が冷えた事で起きたのか、湿気のせいで悪化したのか、熱病なのか、
などなど、同じ胃腸症状の風邪でもその性質(漢方的な原因)によって薬が変わる。
風邪はみんな同じではない。当然、みんな同じ薬で治る確立は低い。
薬で症状をなんとか抑え、症状が軽減している間に、
患者さん自身の回復力や免疫力によって自然治癒するのを待っているという、
実に消極的な治療法が新薬による治療だ。
つまり、行き着くところは「自然治癒力」なのである。
漢方薬は回復力(自然治癒力)を最大限に引き出す薬だと思っている。
その力を最大限に引き出すための養生が何かというのが大切なんだ。
お腹にくる風邪をこじらせているのに、
水分をガブガブ飲んでいては治りが悪くなって当然だ。
正しくお薬を使うこと選ぶこと、そしてどのように対処するのが良いのか、という事を知って欲しい。
当店に相談される方々の多くは病院に行く前に当店に相談にご来店される。
私だってどうしても手に負え無そうだったら、すぐに病院にいくように説明する。
今日もこんな相談があった。
風邪をひいて3日ぐらいたつそうで、
鼻水がものすごく出るのと、お顔に熱感がある。
のどが渇き、寝間着に着替える時はゾクゾクと寒気がするという。
鼻水がものすごく出るというのに、
水分は気を付けて多めにとっていると言うのだ。
水をガブガブ飲んでたら鼻水はとまらなくて当たり前ですよ!
水飲み神話は根強い。でももっと自然観にそった養生法を考えてほしい。
体と症状にできるだけ合った治療法を提案するように心がけている。
お具合が悪くなったらお気軽にご相談を。
お腹にくる風邪が流行っています
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