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春分からの2ヶ月は「風」に要注意

青森県の八戸では、3月20日の9時12分に南西の風43.4m/sの最大瞬間風速を観測し、同地での観測史上1位の記録を更新したとの事。 春分からの約2ヶ月は、天候や時世を読み解く古代の黄帝内経の中に記された暦学「五運六気(運気)」によると、今年の二期目にはいります。 二期目の気候の特徴は「暖かい(少陽・熱)」が基本となります。 今年はその二期目に「風(厥陰)」が入っていますので、風の強い日が多くなると見立てられるのです。 気候だけにとらわれないのが東洋医学、東洋哲学です。 世相や体調、流行病などにも、風の兆しが現れるので、病気では、ウイルスや細菌などの感染症(風邪、膀胱炎、中耳炎など)、目眩や卒中(脳卒中や心筋梗塞など)、痛みや麻痺、痺れ、蕁麻疹や皮膚炎などの皮膚疾患、不安症や躁鬱、パニックなどの精神神経症、などの一定しない不安定な疾患が悪化しやすくなるのです。 呼吸器や消化器の機能を良い状態に保つことが、風の影響からの制御をとるために重要だと陰陽五行では考えます。 古代人の感性や観点は、ポイントをついているので、それを参考にしておくと傾向をつかみ対策をとれるようになってくるので、努めて古訓を求めるようにしております。 さて、風の解釈のリスクのお話が中心となってしまいましたが、風もリスクばかりではありません。 わたし(あなた)がどのように感じるのか。受け取る本人次第なのです。 心地よい風が桜の花びらをヒラヒラと舞いあげる様は美しいですよね。今朝、通勤の道すがら、例年よりも早く花開いた桜が、風にそよいでいました。少し早い春の訪れを楽しみましょう。
田辺 豪
田辺漢方 代表 / 薬剤師 / 公衆衛生学修士
漢方臨床家。陰陽五行論、運気論等の東洋的な視点を愛する薬剤師。MPH(公衆衛生学修士)
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