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「乳がん」東洋的視点 火とは留まらず動き続けるもの

東洋医学で「火」の性質とは、一時も留まる事なく動き続ける激しさを表 現しています。

炎症とはまさに急に悪化する様で、場合によっては数時間〜数日 で一気に悪化することがあります。

目次

女性に最も多い「乳がん」と炎症

現在、女性に発病するがんの中で最も多いのが「乳がん」です。

治療や再建術が進歩し、ピーク時よりも患者数は微減していますが、最も多いガンであることには変わりはありません。

※ 女性のガン死亡数の統計(2017)では

1,大腸
2,肺
3,膵臓
4,胃
5,乳房

となっています。


画像資料はがんの羅患数

画像資料は部位別がん羅患数の年次推移

乳がんは死亡者数が多くはないけれど、発症数が多い疾患です。

これは、生きている間に闘病している人が多いということなので、生活の質の低下や、再発の不安、術後(乳房再建後)の後遺症など、実際には患者さん個人として問題を抱えているケースが多いということが示唆されるのです。

そもそも、なぜこれほどまでに乳がんが発症する人が増えているのでしょうか?

1,平均寿命の伸長

赤ちゃんや若い人たちがプルプルのお肌なのは、細胞レベルで肉体の品質を良く保つ能力が高いからです。

高齢になると、細胞レベルでミスフォールディング(合成不全)の頻度が高くなるので、自然と肉体の品質が劣化してしまいます。

その結果、がん化しやすくなるのです。

こればかりは仕方がない、と諦めないでほしいです。

誰もがスーパーモデルようにはできないけれど、自分のできる範囲で上手に体と付き合うやり方を身に付けてほしいと思います。

僕自身も、自分のできる範囲で実践していることを、お客様と共有しております。

2,生き方 考え方

東洋医学的な視点では、生き方や考え方のほうがむしろ大切だと私は考えています。

前回の検査では異常がなかったのに、急に症状が発現したというお話をよく聞くのが乳がんです。

このブログの最初にも記しましたが

東洋医学で「火」の性質とは、一時も留まる事なく動き続ける激しさを表 現しています。

炎症とはまさに急に悪化する様で、場合によっては数時間〜数日 で一気に悪化することがあります。

「火」とは活動や精神状態が具現化した様を「抽象的」に表現しています。

「火」の性質が、やる気や喜びになっているポジティブな面もあれば、急激に悪化する炎症病巣のようなネガティブな面もあるのです。

おおよそ乳がんを発病する人の多くは、火のような慌ただ しさや忙しさ、ストレスが影響したのかもしれません。

火を巻き起こすような、香辛料や高カロリー、多量の飲酒など、口にしているものが災いしたのかもしれません。

上手に火を鎮める考え方と方法こそ漢方の 真骨頂。

漢方の知恵と生薬に助けてもらうものよいのではないでしょうか?

乳がんの治療と予防

乳がんに関わらず、どのような病気にも流れがあります。

場面に応じた治療ができなければ、むしろ逆効果になってしまうことも。

病識と経験のある治療者が、状況と現状の判断を冷静かつ丁寧に行ってから、最適な治療を提案することが前提となります。

先進医療ができる事は確実に増えているけれど、なんでもお任せしていれば良いのではありません。

治療のあとの回復の度合いや傷の治りは、今日からのあなたの生き方次第なのだから。

病気は自分の体に目を向ける大切なチャンス!だと思っています。

田辺 豪
田辺漢方 代表 / 薬剤師 / 公衆衛生学修士
漢方臨床家。陰陽五行論、運気論等の東洋的な視点を愛する薬剤師。MPH(公衆衛生学修士)
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