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舌痛症と「おなかんぽう」 その2「陰虚火旺」

舌がヒリヒリ、ピリピリ、痛い、からい等の「舌痛症」。

原因の一つ「肝火上炎」については、前日のブログをチェックしてくださいね!

 

今回は「陰虚火旺(いんきょかおう)」についてです。

 

「舌痛症」を訴える人の多くは、頑張り屋さん、やりはじめると止まらない、几帳面、決してネガティブではない、次の行動の段取りを考えつつ行動する、ようなタイプの人が多いです。

一生懸命に行動しますので、庭の雑草を抜く作業などを始めてしまうと、夢中になってしまいます。

 

行動や活動をする事は悪い事ではありません。

 

ところが限界を超えて活動をすると、自分の体内のどこからか、エネルギー源を融通してこなくてはならなくなります。

 

体のどこかを、分解して栄養にして、エネルギーとして利用するという現象が起こってくるのです。

 

肉体に余裕がある人は、貯えている脂肪分やグリコーゲンなどを、エネルギーに変えるのがもともとの仕組みです。

 

ところが、エネルギーにするためには、さまざまな酵素、補酵素、ミネラルなどが必要となります。

 

エネルギー源だけでは、エネルギーを作る事はできないので、様々なものを融通する事が必要となります。

 

だから体が分解してしまうのです。

 

中医学用語「陰虚(いんきょ)」とは、活動によって肉体を消耗した結果の状態なのです。

 

「陰虚」にも段階があります。

はじめは、なんとか体は良い状態を保つことができます。

 

ところが、ある程度中長期に及んだり、消耗の度合いが一度に多くなると、「陰虚」が一気に重症化します。

 

それが「陰虚火旺(いんきょかおう)」です。

 

肉体がすり減った結果に生じる現象で、体の冷却能力を著しく傷つけていきます。

 

舌の表面も組織の密度が減少して参りますので、表面を覆う粘膜が薄くなります。

結果、刺激に敏感になり痛みを感じるようになるのです。

 

これは、舌だけにおきているはずがなく、全身の至るところに及びます。

だから、血管も、神経も、鼻の粘膜も、耳や眼の粘膜も、気管支も、食道も、胃も、腸も、皮膚も、髪も、爪も、ありとあらゆる部位がすり減っているのです。

 

舌という器官の治療ではなく、五臓六腑のサポートでもなく、さらに上のステージである「陰陽」の調整を、漢方や食事、生活習慣の改善を通して治療する事をご提案しています。

 

言葉にすると、少し分かりにくいので、ご来店されご相談いただいている皆様には、図解をしながらご説明しております。

 

意味が分かって、治療に取り組まなければ、続ける事もできません。

 

すぐに舌の痛みがとれなくても、体の変調を感じつつ、良くなっていくプロセスが理解できれば、回復まで到達する事ができます。

 

器質的には原因が不明である、ということは僕は良い事だと思っています。

だって、原因や病名が分かったところで、すぐに改善する治療法が存在しているわけではないですから。

 

明確な理由が存在しなくても、体の中の自然環境が乱れているのは間違いのない事実です。

漢方(中医学)の視点で、しっかりととらえて、確実に舌の痛みがとれるまで、自らが治すという事を忘れずに真剣に取り組んでいただきたいと思います。

 

 

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痛み
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