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漢方たなうぇぶ>GOブログ>秋鼻炎

秋鼻炎

セイタカアワダチソウの黄色い花を良く見かける季節となりました。
ここ1カ月ぐらい、秋の鼻炎のご相談が増えています。
耳鼻科に受診された方も多いのではないでしょうか。
キク科のブタクサなどの花粉に反応する方が多い季節です。
当店では秋鼻炎にも漢方薬で対処します。
気温差が多い季節ですし、
お店や外との温度差もあります。
温度差に体が対応する際、
体表面や呼吸器粘膜は、血流量を調節して温度変化に対応しますが、
その際に感覚的にはムズムズ感を感じるのです。
体温上昇がさらに必要な時には、
筋肉をブルっと震わせて、さらにはくしゃみを出したりします。
体表面のバリア能力が弱ければ、
粘液分泌を促進して守ろうとします。
たかが温度変化と侮ることはできません。
体表面の温度変化に対応する能力が低下した事を漢方では
「表虚証」といいます。
ジトっと汗ばむ、というのが「表虚証」の特徴でもあります。
そんな際によく当店でお勧めするのが
「桂枝湯」とその加減法です。
とても美味しく大好きな処方です。
僕も鼻がムズっとしたらよく飲みます。
鼻水が多ければ、
「黄耆」や「防風」、「白朮」などを加えます。
むず痒さや体の痒さもあれば、
「麻黄湯」と合わせます。
咳や気管支炎(ゼーゼー・ゼコゼコ)があれば
杏の種や朴の木の皮を加えます。
小さいお子さんで落ち着きがなければ
「芍薬」を倍加し、「膠飴」を加えたり、
更に「黄耆」を加えたりします。
体の熱感が強く、汗っかきで、冷たいものを飲みたがる人には、
「越婢湯」を二分の一量で加えたりします。
漢方薬は、
レシピをちょっと変えるだけで薬の効力を変化させることができます。
また、
単にアレルギー反応を抑えるという事ではなく、
炎症による肉体の消耗からの回復にも有効なので
僕は自らの症状も漢方薬で対応しています。
ここでいう「消耗」とは、
鼻水を出したり、粘膜を肥厚させたり、血流量を増やしたり、
などの炎症性の生体反応というものは、
体が防御のためにわざわざ作りだしている症状なので、
この状態にわざわざするために多大なエネルギーを使っています。
なので、
アレルギーの症状が出ている時というのは、
なるべく体力を温存しておく方がよいと思います。
走ったりして一時的に鼻づまりが通るのは、
交感神経の緊張作用によって起こることであって、
病気の本質的な治療とは異なります。
異物から身を守るという事が
アレルギー症状の本質だからです。
漢方薬を上手に利用して、
この晩秋を乗り切っていきましょう!