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漢方たなうぇぶ>GOブログ>炎症には 瀉 瀉 瀉

炎症には 瀉 瀉 瀉

炎症を伴う疾患は あっという間に組織を破壊しつくしてしまう

・肝炎・膵炎

・潰瘍性大腸炎 クローン病

・蜂窩織炎

・皮膚炎・化膿性疾患

・膀胱炎・前立腺炎・腎炎

・胃炎・食道炎

・口内炎・舌炎

・腫瘍

・鼻炎・気管支炎

その振る舞いは重篤な場合、形ある肉体がおどろくほど短期間のうちに崩れてしまう事がある。

炎症が甚だしい時に血液検査をしたら、三桁、四桁と、基準値の数倍~数十倍なんて事も。

医学の基準という常識でそれを目の当たりにしたら、正直ちょっと尻込みしてしまう。

とてもこじれている時に検査数値で現状を把握しようとすると混乱してしまう。

 

そんな時は「漢方ものさし」に切り替えて冷静に判断していく。

すると異様な検査データの中に一筋の光が見える事もある。

 

熱の病

漢方の偉人先達はどのように、様々な難病に向き合ってきたのだろう。

今回は「熱」によって悪化する病にフォーカスしてみたいと思います。

熱の病は激しい。

一気に症状が悪化する事がある。

その熱をどのように解毒するのか(瀉)が重要なのです。

 

よく「がん」は冷えだと表現されるのを見聞します。

慢性化して不活発ながん組織や一部の高齢者のがんは冷えなのかもしれません。

究極の冷えも仮熱反応で激しい症状を発現するかもしれません。

 

臨床上で活発に増殖活動をしているがん細胞には、「半枝蓮」や「白花蛇舌草」など、トリテルペン類など特徴的な成分が多い植物が利用され、効果が表れている症例を見聞します。
これらの生薬の性質は中薬学辞典を参照すると「寒性」です。
つまり冷やして治しているわけです。

実際に治療で効果を上げているものには「清熱解毒薬」という「瀉剤」が多く存在します。

一貫堂という漢方の流派の大家からは、がんには「通導散」という説もよく見聞します。
治療のタイミングもあるのでしょうが、拙い私の治療例でも、「防風通聖散加減」で大腸がんが消失した経験や、「通導散」にて甲状腺腫瘍が、「桂枝茯苓丸と三七人参」で胆管がん寛解されている経験があり、解毒治療である「瀉法」を使う事ができる病状の時は、難病であろうが劇的に改善します。

トリテルペン類といえば、動物ではスクワレンなどが該当します。

20160929

 

熱は悪い面ばかりではありません。

生命力という息吹のエネルギーが強いという事なのかもしれません。

この熱も回復にとっては重要な要素であるといえます。

むしろ「熱」の弱い患者さんには、熱量を上げる治療が必要だからです。

 

まとめます

病気が悪化する時はとても激しいのが熱の病。

熱は激しく悪化するだけでなく、奥底には治す力もかなり力強い事が推測される。

清熱解毒の治療が有効。

補(体力を補う)と瀉(解毒する)。
温める事と冷やす事。

治療の技とはこれを順番で行ったり同時に行ったりする事なのだろう。