3月6日(土)に主催しました映画「生きたひ」上映会&映画監督「長谷川裕子さん」講演会
監督の長谷川裕子さんとご出演されている佐藤恵さんとスリーショットです。
人は生まれ、そして誰一人例外なく逝く。
生と死は、どちらが始まりとも終わりとも線引きできない流れそのもの。
4月9日(土)に主催しました がんの辞典 編集長 小澤康敏先生と 小生の講演会
講師の小澤先生が当店に来店してくださいました。
がんという物(事)につて自分なりに調べ考えていく中で、僕なりの基準が生まれてきた。
それは「病気」ではなく「状態」であるということ。
身体が現時点での最高の状態を作り上げるべく、身体に起こっている状況の中で、あるところは「がん」という状況になることで、全身としては釣り合いが取れているというイメージ。
がんが生じるまでには、体内では紆余曲折があったわけです。
それも流れにのっての今なのであります。
生命の流れ(時間軸)をどのようにとらえるのか
痛みの治療に痛みを止める薬。
漢方の場合は、痛み止めという概念はありません。
病気の現状がどのような流れの中の今なのか。
それを測る技術こそが漢方ともいえます。
病名は同じでも、なり初めと、長引いた時では、使う薬も治療方法も異なって当たり前なのです。
ピカピカの一年生に教える算数と、6年生に教える算数が違うのと同じです。
良く考えると当たり前の事なのですが、その当たり前の事が患者様も最初困惑されるようです。
「痛み止め」を漢方で選ぶとすると、状況状況に応じて毎回薬が変わる可能性だってあるのです。
漢方は現状の把握をバイタルサイン(自覚症状)から読み解く技術と、状況に応じ最適な療法(生薬・漢方薬・鍼灸)を選ぶ技術です。
この技術を運用する人間が、どのように活かす事ができるのかは、その人次第になってくるわけです。
先人達が編纂してきた膨大な情報のうち、ご縁のあった情報をピックアップして、実際の臨床の場で運用し、経験という色がついて自分のものとなっていく。
どういう流れがあっての今なのか、これからどのように変遷していくのか。
私や漢方薬、サプリメントなどが介在することで、それからの患者様はどのような変化がおこるのか。
漢方は、病状が時間経過と共に変化して行く際に、体に表れる自覚症状を学ぶ宝庫なのであります。
病状の深さと浅さ、体力と病邪の拮抗盛衰、冷えと熱、そのものの陰陽、などの尺度をもって、立体的に現状を把握するスキル。
その門を叩いた時は、その圧倒的な情報量に、まさに圧倒され、僕は足がすくんだのを今でも鮮明に覚えています。
どこの病院(医師)がよいのか、どこの薬局(薬剤師・登録販売士)がよいのか、についてご質問を受ける事がしばしばあります。
こればかりは私の主観で良いと決めても、あなたにとっては良いとは限らない世界です。
人と人との事だからなおのこと、実際に会ってみなけりゃ、相性があうかは分からないのです。
そんな漢方が大好きです。