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感動体験から気づいた共通感覚の大切さと医療

昨日はかねてよりご紹介をうけていたご講演会を拝聴した。
講師は当初、現文化庁長官の河合隼雄先生。
しかしながら先生は現在療養中にて、
残念ながらお話をお伺いすることは叶わなかったけれど、
河合先生の代打のご講演は前岩波書店社長の大塚信一さんという方で、
戦後日本の「知の仕掛け人」と異名をとる方から
短い時間ではあったけれどすばらしいお話を聴くことができました。
主催は伊勢原の「よい本を広める会」。
代表の高橋正修先生のお話もまた目からウロコの話ばかりでした。
都市化、近代化による、
利便性やインフラの向上、
情報化社会の急速な発展は、
ブログを書いている私個人も痛感しており、
その技術はすごいと思います。
しかしそれで本当に幸せなのか、
という事になると話は変わってきます。
実際に私自身もそう感じています。
知識をいかにつめこんだところで、
それが力になるわけではないのです。
感じること。
これほどに大切な事は他にはない。
病気や健康に当てはめてみると、
検査の数値に一喜一憂はするけれど、
検査の数値をよくするためのテクニックは身につけど、
体調は決してよくはない、
という現代の風潮にまるで似ています。
つらい症状を様々な医療機関でうったえてはいるが、
検査をしても異常がないから、
ストレスや疲労、加齢が原因でしょう、
とあたかも正論のような簡単な言語で
片付けられてしまう。
手術は成功です、
とはいわれたものの却って体調はすぐれない、
という話もよく耳にします。
逆に手術のおかげでとっても具合がよくなったという人も大勢います。
私は医療をバッシングしたいのではありませんので、
文章能力の低さであるとご容赦ください。
でも私達は生身の人間であり、
感じる様々な感覚を持ち合わせている。
われわれの感覚すべてを代弁してくれる検査が無いのと同じように、
全てをしらみつぶしに検査したところで分からない事も多々ある。
薬を飲めば治る。
医者に行けば必ず解決策を教えてくれる。
実際はそう簡単なものではない。
(クスリ屋がいう言葉ではないけれど・・・)
実際に体に感じたことを、
人に伝えることは難しい。
その感覚を共通の認識で共有することほどに難しいことは無い。
それは現代医療の治療法をみても明らかである。
冷たいものを食べて胃が痛くなったとする。
ストレスによって胃が痛くなったとする。
慢性胃炎で胃が痛くなったとする。
胃の痛み方も違うけれど、
西洋医学では治療法に大きな差があるわけではない。
痛みの質はおそらくは違うであろう事なのに。
頭痛のクスリも、
打撲による痛みのクスリも、
歯痛のクスリも、
リウマチの痛みのクスリも
痛みといえばクスリはどれも大差ないのである。
これは一見、これでよいような気がしてしまうけれど、
本質は全くちがうのではないだろうか。
感覚はぜんぜんちがうのではないだろうか。
実証主義・数値主義にも苦手な分野がある。
一つのもので全て、というわけにはいかないのである。
では、
それぞれの人たちが感覚的に訴えているお悩みを
どう認識したらよいのだろうか。
それが一番難しい。
お互いが共通の感覚をもつこと。
その確かめ算をどこでするのか。
ご講演を拝聴しながら、
私はそんなことに思いをめぐらせていた。
漢方は口訣伝承の医学である。
いい伝えの医学である。
語り継がれてきたものを、
いかにして自分の感覚とできるか、
つまりは感じることができるかが
鍵をにぎっているのです。
そして、
青葉台の医王堂薬局の飯田先生のお話を拝聴し、
重ねて感じることは、
自然の生薬、
ひいては野草や山や海、川などの
まさに大自然をみることの大切さを
つくづく感じるのです。
飯田先生が、
附子という生薬と
人参という生薬の
温めるというものは違います、
とサラッとお話されていたことが
フッと頭をよぎりました。
こういう当たり前の感覚的な事も、
文章だけをよんでいると温めるという言葉にすぎません。
大切な事を見過ごしてしまう可能性が大いにあるわけです。
手の冷えもそうです。
氷をずっと触っていて冷えるような感覚もあれば、
なにもしていないのに薄ら寒く感じる冷えもあります。
手足は冷えますか?なんて質問をして、
ええ冷えます、
とわれてもどんな冷えなのか、
まったくもって感じることはできない。
漢方の古典をひもとくことは、
昔の人も同じように悩み、
悩みは延々と語り継がれてきている
という事をしる事です。
そんな中にまだまだ知らない事が
沢山あるはずです。
How to 漢方的なものに書いている文章だけからでは
おおよそイメージし類推することも
非常に難しいと思います。
漢方だけに限らず、
人とはいったいどういうものなのかを知ることが、
共通感覚をしる為に必要な事なのです。
それができなければ、
人の悩みに耳を傾けたところで、
少しでも理解することは難しいでしょう。
そのためには、
人と接すること、
自然をみること、
など一般的に思い浮かぶことと、
「よい本」を読み感じることがいかに大切であるかが、
そんなことに気づかせてくださった、
この度のご講演は私にとって貴重な経験になったと
感じています。
一流の本は力を与えてくれる。
知識を与えるものではない。
私とアナタ。
私と患者さん。
お互いが分かるということは、
共通感覚であり、
それを表現できる物語が必要なのである。
体調が良くなくっちゃ、
色々なことに思いを馳せることや、
色々なことを感じること、
学ぶことや、
知への探究心を増幅させること、
などなどが困難になる。
私は身体感覚の共通感覚を見出すことがいかに大切かを感じました。
それはきっと多くの方々の体調を良くするお手伝いをすることにつながるであろう。
それができるとどんなにすばらしいことだろう。
などと思いを馳せておりました。
すばらしいお話をありがとうございました。
今日も最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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