フレスコ画の修復のニュースを思い出してしまいました。
適切な修復が体にも必要です。
痛み止めが効かないというケースが多いのは、痛みとは組織の損傷を知らせてくれる体からのサイン(兆候)だからです。
薬で痛みをまぎらわそうとしても、紛らわしきれなくなる事があるのです。
胸の痛みは「心臓」の状態が悪いと想像ができます。
かといって「心臓」が治ります、などと安易にいえる方法などありはしません。
痛みを感じる神経が、壊れた細胞から漏れ出てきた様々なものを感知すると、「痛み」という感覚を脳が感じるのです。
痛みを増幅させる感作物質の発現を減らす薬を使うか、神経の流れを薬で悪くするか、脳での伝達を薬で鈍らせるか、痛みの治療とは感覚を鈍らせる事に特化しています。
つまりは、損傷部位の回復につながることや、壊れた細胞からもれでてきたものの処理を促進させるような、本質的なアプローチがないのです。
私の治療方針は、痛みの治療を2段階でご提案している点がユニークだと、患者様から評されています。
一つ目は損傷した組織の修復に全力をつくします。
損傷部位の修復なくして、痛みの治療を推進することができません。
膠原繊維の修復に必要なアミノ酸やミネラル分の補給。
修復や分解処理をする細胞のタンパク合成に必要な核酸関連物質や糖タンパク複合体などの補給。
二つ目はお掃除です。
損傷し破壊された細胞の残骸を神経が感じとると痛みになりますので、掃除する能力を高めるために工夫をします。
・白血球の遊走能や異物分解能を高めるための工夫。
・血行を良くするための工夫。
・掃除にエネルギーを集中できるようなライフスタイルのご提案。
薬の効能を主にするのではなく、あくまで治療法としての「法」を大切にしています。