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漢方たなうぇぶ>GOブログ>関節痛が悪化する種が夏にある

関節痛が悪化する種が夏にある

今年は蝉が今時期に盛んに鳴いているように感じる。
ひょっとしたら残暑がきびしいのかもしれない。季節のずれを敏感に感じるのは、我々人間よりも昆虫や植物の方が断然お得意だ!
日曜日は横浜で勉強会があったのですが、ただでさえ暑いから汗をかくというのに、慣れないディスカッションの司会をやったりと緊張のせいか普段より汗ばむことが多かったです。人前でお話することは元来苦手なのです。
私のことはさておき、汗多くかくということが後々の体調に響くことがあることをご存知でしょうか?
漢方では汗は「津液(しんえき)」といい、体にとって有用な水液であるという考え方があります。
この「津液」が消耗すると体に様々な不具合がおこるというのです。
ちょっとピンとこないかもしれませんが、長くなってしまうのはご容赦願い、以下説明をご一読くださいませ。
「津液」はからだの潤いです。関節の潤いが消耗すれば関節の屈伸は鈍くなります。それが関節の痛みへと発展する可能性が考えられるし、元々関節痛でお悩みの方にとっては悪化させる原因にもなりかねないのです。
関節とはいっても生理学的にみれば、靭帯や腱、軟骨、潤滑液、血液、骨など複合したものから成り立っているものですが、それらの柔軟性や衝撃吸収力、伸縮性、潤滑性に実は「津液」が関わっているというのが漢方の考え方なのです。
夏は暑いので他の季節と比べ多く汗をかく事もあり、この時期に節々の潤いを消耗している人は意外と多い。ご高齢な方はもちろんのこと、スポーツ選手や肉体を酷使するお仕事の方、炎天下にいることが多い方などは、涼しくなると膝腰の曲げ伸ばしがきつくなる可能性がある。
スポーツ選手に至っては、通年に渡り汗をかきまくっている。自分自身も部活で運動をしていたので記憶に新しいが、それは運動をしていた頃はものすごく汗をかいていた。
汗をかくことは毛穴につまった汚れがキレイになる、とか、体の毒素がでてよい、などのイメージがつきものだが、長期間かき続ける汗を良いとは漢方では考えない。
スポーツ選手には漢方の予防をぜひともオススメしたい。故障予防にはかなりよいと私は考えている。
ストレッチやトレーニングに栄養学を取り入れることは今や常識となっているが、東洋医学の生体観を取り入れることも必要だと考えている。
鍼灸やマッサージは直接体に他人が触れるので、一人で行うことではない安心感があるので取り入れている方は多いが、これからは漢方を積極的にとりいれてみるとよいのではないでしょうか。これは私などの漢方の知識のあるものがカウンセリングの中でウィークポイントを探していき、それに対して漢方薬を処方するという流れになるので、お会いしてお話させていただく以外は一人で黙々と服用をしていただくこととなり、孤独との戦いとなる。これがどこまで続けららるかはその方の力量に任せられる節があるので、効果には非常に個人差がある。コンプライアンス(指示通りに服用できていること)の良し悪しにかかっているところもあるからです。
「津液」の消耗によって現れる症状は一見元気なように感じられるのでご注意が必要だし過信は禁物です。元来体が丈夫なかたほど見落としがちな症状なのでご不安やご興味のある方は一度ご相談いただくことをオススメします。
「陰陽」の考え方を使ってその理由を説明しますと、
「陽」は体のエネルギー(パワー・力)であり、熱であり、気力であります。
気や力は目には見えない実体のないものですが、この力があって数十キロある骨や肉が動いているのです。自分の体重と同じ肉の塊を持ち上げてみると、それだけのものが動いていることが不思議にすら思えてしまうのですが、動き命が宿っている肉体には必ず目には見えない力というものが宿っております。それを「陽」と考えます。
それに対して「陰」とは物質的なものであり、血やリンパ液、汗、涙、唾、消化液、生殖液、分泌液、筋、軟骨などの体の命を育む液体やそれに近いものの事を総称します。これもまた生命活動に不可欠なものであります。
「陽」は元気、「陰」は体を構成する物質、と考えるなら、多少物質である「陰」が消耗しても「陽」が充実していれば一見元気に動けるのです。
「陰」と「陽」は互いにその悪い部分を打ち消しあっている絶妙のバランスによって保たれており、このバランスが良い時は体の調子がとてもよいのです。
「陰」は夜に養われ、「陰」が充実しているとぐっすりと眠れます。
「陽」は日中に養われ、「陽」が充実していると元気に動けます。
「陽」は体を温める力なので、不足すると冷えます。
それに対して「陰」は体を冷やす力なので、不足するとほてり熱が旺盛になります。
このように、「陰」と「陽」の性質を箇条書きにしてみると気がつく方があるかと存じますが、「陰」の消耗が多少あっても「陽」が充実していると、体はポカポカに温まり元気に動き回れるのです。
しかし、この動けるという状態が厄介なのです。
動けているからといって「陰」が消耗していると後々にズッシリと体に負担となって現れるからです。
むしろ普段以上に動けて、心臓なんかバクバクして、目は血走って、手足のひらがポカポカになってむしろ熱く感じ、ついつい夜更かししてしまう、なんていう方は元気なのではなく「陰」が消耗して、「陰」の力が衰えることによって体がセーブできていない、という可能性があるのです。
このような方は、ご自身の体調の悪さを感じていないわけで、気づかぬうちに体は消耗しきってしまい、「陰」の消耗がはげしくなると「陽」から助けてもらうようになるので、さらに「陽」も消耗してしまうのです。
「陽」の消耗が現れて体調を崩した時にはかなりお具合が悪くなっていることが多いので、そうなる前に日ごろ多く汗をかくような方の場合は、消耗しがちな「陰」を補う漢方の予防をオススメします。
スポーツ選手の場合は特に幼少のころからスポーツに打ち込んできて今があります。よく肩や肘は消耗品、などといわれますが、散々消耗させてからでは手遅れになってしまいます。
痛み止めなどの症状を抑えるお薬や手術など、ありとあらゆる治療をされているのを新聞などを通して拝見しておりますが、選手寿命を少しでも長く、そして体の良い状態を保ちたいと考えられる方には、ぜひ「陰」の養生について考えていただきたいと思います。